暗闇に浮かぶPINDA村
夜になればどこも暗いのは当たり前なのですが、市街地から離れて
行くほど外灯は無くなり、その代わりに個々の家の電球がぼんやりと
灯っています。
Sさんから「ここが村の入口だよ~着いた着いた」と言われて周りの
家々を見てみるとどこも薄暗いぼんやりとした灯りがあります。
夜の8時過ぎ、通りには結構人が多く歩いています。
「ここね~、集会所です!!村で一番広いね!」とSさん
車窓から覗いたその大きさは30坪くらいの天井の高いコンクリート壁の
集会場でした。
ここは祭礼時に使用したり、村の話し合いなどに使用したりしているそうですが、
夜には憩いの場としてバトミントンをするそうです。
しかも、バトミントンをするのは男性のみ。女性はしないそうです。
なんでだろう?と聞いてみると、「女の人はエアロビクスしています。
バトミントンは男の人のスポーツです」とのこと。ふ~ん・・・・
道路沿いには年老いた女性が敷物を敷いて何か物を並べて売っていました。
と言っても目をつむってじっと座っていましたが、するとSさんは
「あの人、私の叔母です」 そうか、村は親戚や知り合いだらけ
なんですね。いきなり村に私達がやってきて、写真をバシバシ撮るのは
失礼だろうなぁ・・・ということで控えました。
Sさんのお宅に到着してご家族に挨拶しました。
テラスにてコーヒー(バリコピ)を飲みながら楽しくおしゃべり
Sさんのお父様、とても凛々しい感じのお父様でした。
戦争時代を経験されていて、Sさんはお父様から
「昔は、にほんのことを「にっぽん」と言い、「にほん」とは言わなかったよ。」
と教わったそうです。
お話を聞きながら私はコピバリをブラックでいただいていました。
すると、ご家族から
「ブラックで飲むなんてすごいですね!砂糖を入れないと
とてもじゃないけど飲めないです。」
と関心されました。
逆に、子どもたちが砂糖をたくさん入れて美味しそうに
コーヒー(コピバリ)を飲んでいたことにびっくりしました。
そういえば、バリにはノンシュガーの飲み物は少ないですね。
観光地ではないPINDA村
いつもお世話になっている友人でガイドのSさん
バリでは元々ガイドさんから始まって、しだいに友達になることは
よくある話です。
バリでは日本語などの外国語が話せるか否かで仕事の幅に天と地の差が
あるとのこと。お給料の差が。それだけ観光の仕事が重要なんですね。
Sさんも、独学で日本語を覚え、本当に頭が下がるくらいその頑張りには
真似出来ない凄さがあります。
なので、言葉が通じる(日本語)から会話が弾むこと!!
いろいろとバリのことを知ることが出来ます。
ある日、日本のガイドブックの地図を興味深そうに見ていたSさん。
普段は地図は見ないそうです。(見る習慣がないそう)大抵の人は
道は運転しながら覚えるそうです。
地図を見てSさんある場所を発見しました。
「あ!PINDA村!!PINDA村が載ってます!!ここ私の村!!」
と大喜びです。その喜びに私も何だかとても嬉しい!!
そして、Sさんのお宅へ招待されました。
バリは村社会。村は1つの組織です。村には親戚もいますし、家族も
日本のように核家族ではなく、なかには親戚も一緒に住んでいたりします。
どんな世界なのか、とても楽しみです。
お邪魔したのは昼間観光をしてからの夜。
だんだん道が暗くなり、車は細い道へと入っていきます。
再び車窓から見える闇の奥に懐かしいような、見たことのないような
世界が広がっているような感じがしています。
何故かこういうごちゃごちゃした道も懐かしい感じがして何とも言えない
気持ちになります。
ケチャは是非実際に観てほしい
夕日を目の前にして始まったケチャ・ダンス しかし、日が沈むのが
とても速く感じます。
登場してくる夫婦や鳥や悪者を観ているうちに気がつくと夜。
物語の内容については、かいつまんで言いますと、
仲の良い夫婦がいましたが、悪者に騙され妻をさらわれ、
使いの猿などの強力により悪者を退治し妻を取り戻す・・・
申し訳ありません。これではなんだか全く中身の薄いお話の
ようですが、そんなことはありません。
しかしながら詳しくは割愛させて頂きます・・
話はステージに戻りまして、。
とにかく間近に観るケチャの声や踊りはセリフが何を言っているのか
わからなくても迫力があります。
日本の文化に無いこのケチャは動画でも迫力を感じることは出来ないと思います。
そしてもう一つ神の国ならではのこの展開に・・
神の使いの白い猿が最後には炎に囲まれてしまいます。
けれど、事前に聖なる水を掛けて頂いているので何も問題はありません。
猿は自らこの炎を鎮めます。
ほらね、こんな風に足に炎が付いても全く普通に炎を消せるのです。
実際には素早く火を足で蹴ってあっという間に火はなくなるのです。
それほど広くないステージで観客の間近に炎が飛んだりしますが、
何故でしょう?危ない気配を感じません。
ケチャが無事終了し、代表の方の挨拶です。
ウルワトゥのケチャは毎回来るたび盛況で、観客の席やトイレも新しく綺麗になり、
音響設備やマイクなど導入され、以前よりも随分様変わりしたなぁと思いました。
聞くところによると、演者の方々は、この周辺の村の人達が行っているとか。
また来ます!!
ケチャ・ダンス始まりました
ウルワトゥ続き・・・
ケチャ・ダンスを観るときの席は、是が非でも海を正面にして
少し上の方の席に座ります。
踊りが始まる前は夕日が綺麗だなぁなんて思っていますが、次から次へと入ってくる
お客さんを席へ誘導するのに係員の人達は大変です。
そして、不思議、満席なはずなのに、詰めるとどんどん座れます。
ふと、周囲のお客さんを見てみると、いろんな国の人達がひしめいています。
アジア・ヨーロッパ・オセアニアと、それぞれ遠くに住んでいるのに、今この時
いっしょの場所にいるのがある意味奇跡という感じ。
そんな物思いにふけっていると、係員の人が来て、後ろの方の席に座っている人に
席を詰めていただけませんか?と丁寧にお願いしていましたところ、何故か
「NO!!」と大きな声の返事が聞こえてきました。
ちょっとびっくりして振り返って顔を見てみると、ヨーロッパ系のおじさんが
不機嫌そうにしていました。
それぞれ考えることがいろいろですね。
そして、ケチャが始まりました。
まずは高貴な僧侶が全員に聖なる水をかけます。
聖なる水を頂くことは、とても大切な儀式です。
安心・無事・成功などすべてを守って下さるものです。
まずは仲睦まじい夫婦の登場です。
ちなみに、後ろに写っている男の人達は、くつろいでいるわけではありません。
片時も気を抜かず、肩を揺らして歌っているところです。
ウルワトゥ寺院
バリに来たら必ず行く場所・・・ウルワトゥ寺院
ここも高い場所にある神様ですが、山の上ではなく断崖の上・・・
崖の端っこにあるお寺です。
とても神聖な場所としてバリ中の人々があちこちからお参りにやって来るそうです。
とにかく眺めが素晴らしいので見ごたえのあります。
そして猿・・・いたずら(人のメガネや帽子をとる)するのが有名です。
でもSさんは平気。地元の人は気にしていないらしい。
私も今まで一度も被害にあったことないので、気にしなくていいかな。
そしてすぐ近くにはウルワトゥ寺院のお祈りする場所
けれども残念・・・観光客は入れないそうです。
なので、背伸びして中を覗くだけでも
広場は思いのほかこじんまりとしていました。でも、ここにすごく沢山の人々が
祈りに来るのですね。ウルワトゥの祭礼を観てみたいなぁ。
思えば祭礼に一度も遭遇したことはなかったので、きっと観光客の少ない午前中
なのかもしれませんね。
ここは、ウルワトゥと夕日をバックにしてケチャ・ダンスが有名ですから!!
少し離れた場所から、ウルワトゥ寺院の先を撮しました。もうすぐ日が沈む時刻です。
そんな感じでゆっくりしていたら、ケチャ・ダンスを観に行く1時間前に
なりました。席取りしないと正面からケチャを観れないので急いで!!
遠くに見えるの場所がケチャのステージです。
昔(20年前ほど)はもっと静かなイメージだった場所が、今では大賑わいです。
急がなくちゃ!!
影の番人
再びホテルの話。
緑豊かな庭の中を散歩していると、清々しい気持ちになるのは嬉しいことです。
でも、そんな大きな庭を歩いていて一つ疑問に思いました。
「こんなに木や草花が生い茂っているけれど、虫は見ないなぁどこにいるんだろう?」
確かにアリはたくさんいます。どのホテルでも、レストランでも、たいてい外に
テーブルがあるので、ひどいところはテーブルの上にアリが登ってきたりします。
もし、日本だったらテーブルにアリなんて冗談じゃないって思うだろうけれど、
郷が変わればテーブルにアリがいても、「あ、カップどけなきゃ。」
くらいしか思わなくなってしまいます。(私の場合)不思議です。
とにかく庭の疑問について。
答えはわりと簡単に見つかりました。こちらの登場です!
初めて見つけたときには「ギョッ」としました。
しかし、一応慣れました。なぜなら彼は?おとなしく、時には私達のくつろいでいる
テーブルの近くをのっそりと歩いていることもありまして、目で追っていると
またのっそりと池に帰っていくだけです。
きっとこの行動は仕事をしているのでしょう・・・虫取りという・・・
ほら、目を光らせています。
私たち客は彼にお礼を言わなければなりません。
ジンバラン「イカン・バカール(焼き魚)」
ジンバランの海沿いに並ぶシーフードレストラン「イカン・バカール」
海を目の前にして30件ほどずらりと並んでいます。
本当は夕日を眺めながらの食事がベストなのですが、私は毎回ウルワトゥ
の帰りに寄るので、真っ暗な海を眺めながらの食事になってしまいます。
(ウルワトゥの話はたくさんあるのでまた別の機会に)
でも暗い海を間近にみるのもなかなか良いですよ!
店はたくさんありますが、どの店も値段はすべて統一しているそうです。
なので安心です。
それは「イカンバカール」の厳しい規則があって、勝手に値段を上げたり下げたり
すると、結果的にトラブルやお客の入りに不公平が生じてレストラン全体の
健全な経営が悪くなるからとのことです。規則を破ると店は罰せられるそうです。
ごもっとも。
美味しそうに焼いていただいてます!!
楽しそうに働いていらっしゃいます。
そして、食後にこちらのかたも・・・
バリではレストランに行くと、大抵このような楽団の方がテーブルごとに
歌い、演奏され、チップをもらって働いています。
日本人の私どもには、日本の歌を・・・ということで、だいたい知っているのは
「北酒場・・・乾杯・・・北国の春」が一般的。
でも、チップを払うんだし、私、リクエストしました。ビートルズ。
そして、残念ながら知らない様子でしたが、私が少し歌ってみると、
「ああ、なんだか聴いたことある曲ね」ということで、適当に演奏し始めました。
けれど、さすがプロです。きちん一曲最後まで演奏出来ました。